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散骨の方法
散骨というのがどんなものなのか、散骨をするときのやり方についてご紹介していきます。
散骨とは
人が亡くなったときは一般的にいえば霊園に墓地を買い、お墓を立てるということが多いです。しかしお墓を買うことができなかったり、家族がいなかったりして管理できないという人もいます。そんな場合は散骨という選択をする人も増えています。自分や家族に合った葬送を選択できる時代になってきたことで海洋散骨が注目されています。
散骨の特徴
散骨は火葬して遺骨になった骨を粉状にして故人の思い入れのあった場所などに撒くことを指しています。故人が生前に海に撒いてほしいと希望があったりするので散骨は選択方法になるのです。樹木葬という方法の人も多くなっていて幅広い選択ができるようになっています。樹木は墓石の代わりに樹木を植えるという方法で希望する人も多いです。散骨は埋めることがなく、撒くのが特徴になっています。
散骨の違法性は?
散骨は違法にならないのかと気になっている人もいます。遺骨のまま放置したりすると刑法に抵触する場合も。
骨の状態のまま遺棄することは禁止されています。散骨する場合は必ず2㎜以下に粉骨して迷惑がかからないように配慮して実行する必要があるのです。
散骨方法について
海洋散骨代行の場合
1.船の出港
当日船を出しても問題がない天候かどうか海の状況などで散骨点を決定します。
2.散骨する
散骨代行業者が預かっていた遺骨を海に散骨します。
3.献酒
散骨したあとに海で献酒をします。
4.献水
海に水を献水します。
5.献花
海に季節の花びらを献花します。
6.黙祷する
故人の旅立ちを代行業者が黙祷します。
7.帰港する
ゆっくり船でその場を離れて帰港します。
自分で散骨をする場合
1.祭祀承継者の確認
遺骨・お墓・仏壇を処分したりできる権利を祭祀承継権といい、確認しておきましょう。遺骨は祭祀承継者の権限があれば埋葬したり、移動したりすることができるので誰にその権利があるのかを明確にしておくことが必要なのです。
2.遺骨を粉状にする
遺骨は粉にしなければ散骨することができないので自分で行う場合はすり鉢や機械、ハンマーなどで粉骨にしておきます。精神的な問題もあるので自分でやるよりも専門業者に依頼するのが一般的です。粉骨にする場合の注意点としては水を使わないことです。細かい骨が水によりほとんど流されてしまうことになるためです。お墓の下に埋葬してあった遺骨の場合は水分が多くなっているため乾燥させておく必要があります。1日天日干しにしておけば乾燥しますが、人に見られないようにすることが大事です。
3.水溶性紙袋に入れる
粉骨後は水溶性の紙袋に入れて飛び散らないように封をします。飛行機に乗るような場合アルミパックは空港の保安検査で中を確認される可能性があるので水溶性がおすすめです。封をしたらジップロックなどに入れておくほうがよいでしょう。
4.骨壺や骨箱の処分
遺骨を取り出した後の骨壺や骨箱、外装品は故人の名前が記載されていることがあるので処分が必要になります。
5.散骨をする
散骨する方法は場所や時期によりいろいろありますが、一般的にはボートをチャーターして海に散骨します。故人が思い入れのある場所に散骨することも大事です。
散骨には節度を持って
法律上、散骨は規制がないので海岸線から散骨する人もいます。しかし、海水浴場や養殖場などの近くで散骨してしまうと問題になってしまうこともあるのです。可能である限り沖合の海で散骨するこが望ましいです。
故人がサーフィンや釣りで海が好きだったような人はいつも訪れていた海に散骨してあげたいという人も多くなっています。
一言で海と言っても東京湾と沖縄の「美ら海」では海水温も透明度も全然違うものです。海洋散骨を選択する場合でも自分たちにあった思い入れのある海域を選択しましょう。