REPORT

最近増えている自然葬(樹木葬・海洋散骨)は環境に配慮した葬送

2022.04.02 レポート

細かく砕いた遺骨である遺灰を海や樹木のある土中に散骨する自然葬。

新しい埋葬のかたちとして希望する人も増えており、墓守問題で頭を悩ませていた人にとっては画期的な埋葬方法です。

しかし、よく考えてみるとお墓以外に骨を撒くというのは環境に影響を及ぼさないのか?という疑問も残ります。

散骨が環境汚染に繋がることはないのか、情報をまとめていきたいと思います。

 

 

散骨は環境汚染にならないのか?

現在行われている主な散骨には、海洋葬と樹木葬があります。

海洋葬は海に遺灰を撒き、樹木葬は樹木や花が植えられている土の中に埋葬することを指しますが、結論から言うとこれらはルールに則って行われているため環境汚染にはなりません。と、いうよりも環境汚染にならないためにルールが設けられているのです。

特に海洋葬の場合、散骨された骨は海に溶けていきますが一か所に留まるとは言いきれません。

そのため、海水浴場の付近や漁場など海産物の捕獲をしている場所の付近では散骨を行わないようにし、散骨をしてもいい区域を定める独自のルールを設けている自治体が多いのです。

また散骨を請け負う業者も環境汚染にならないように対策しているところが多いです。

遺灰が必要以上に広がらないように遺灰を水溶性の袋に入れて散骨したり、献花に使用する花は花びらだけを使用、ビニールやプラスチックなどの環境汚染に繋がるものは使用しないという取り組みを行っています。

 

樹木葬においては、土中に遺骨を埋葬する場合、墓地以外には埋葬してはならないという法律があるため好きな場所には散骨できません。

そのため、樹木葬をしている墓地のみでの埋葬となるため、直接的に私達の生活や環境に影響を及ぼすことは考えられません。

 

 

六価クロムの影響は?

散骨による自然への影響を調べていると、「六価クロム」という言葉を目にすることがあります。

これは自然界にはほとんど存在しない強い毒性を持つ有害物質であり、もちろんこれを海に流してしまうのは環境汚染に繋がってしまいます。

これがなぜ散骨の時に問題視されているかと言うと、この六価クロムという物質は火葬の際、長時間高温に曝されたステンレスの架台から発生し遺骨に付着してしまうことがあるからです。

必ずしも付着してしまうわけではありませんが、きちんと環境に配慮している業者は粉骨の際にこの六価クロムを無毒化する処理を行います。

そういった部分でも環境に配慮するために、粉骨は信頼できる業者に依頼しましょう。

  

故人の意思を尊重でき、残された家族にとってもメリットの多い散骨ですが、環境に悪影響を与えてしまっては後味の悪いものになってしまいますよね。

そうなってしまわないように、業者を選ぶ時には環境への配慮を行っているか、自治体に定められたルールを守っているかという部分も確認しておきましょう。

 


028-684-1177 (9:00-18:00)