REPORT

日本での散骨の歴史 

2023.11.21 レポート

近年供養の方法の一つとして「散骨」という言葉もよく聞くようになり浸透してきたように思いますが
実は散骨の歴史は古く、日本では奈良時代には既に行われていたといわれています。
ただ、庶民の間では散骨することがあったとしても、高貴な身分の人がやるものではなかったようですが平安時代に淳和天皇が散骨をした記録が残っています。
しかし江戸時代に入り、誰もが寺院の檀家となり、寺院から寺請証文を受け取ることを義務付けた「檀家制度」が強化された為散骨での供養はなくなっていきました。
昭和23年には「墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)」という法律ができ、遺骨を墓地以外に埋葬してはいけないということになりました。しかし「墓埋法」はご遺骨をそのままの形で、墓地以外に埋めてはいけないという法律であって、散骨自体を禁止したものではありません。

そもそも散骨の始まりはインドで、ガンジス川に遺骨を撒いたことに由来するといわれています。そしてその後、アジアやヨーロッパなどに広まったようです。
現在でもインドではお墓や霊園というものはなく聖なる川とされているガンジス川に遺骨を流しています。

散骨は、インドから仏教と共に日本に伝来してきたといわれています。
最近では新しい供養の方法として散骨する方も増えてきたと思われがちですが実は古くからある供養の方法だったようです。

日本で散骨が日常であった奈良時代は、戦争が多発し庶民がお墓を継承することが難しい時代でしたが現代社会は「少子化」や「核家族化」が進み、お墓の継承が難しい状況です。理由は異なりますがお墓を継承することが難しい現在、散骨は現代社会に合った供養の方法の一つであると言えるでしょう。

 

 


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